疲れたときには

疲れた時には

何故か君のことを

思い出してしまうよ。 

思い出してしまうよ。

 

 

疲れた時には

何故か君のことを

思い出してしまうよ。 

思い出してしまうよ。

 

疲れた、と

不意に吐く。

汗が耳元を

こぼれ落ちてはシャワーが

地下に流してしまうよ。

 

疲れたと 言ったら

何故か胸の奥に

 

隙間ができてしまったよ。

スペースが空いてしまうよ。

 

疲れた時には

何故か君のことを

思い出してしまうよ。 

思い出してしまうよ。

 

疲れた時には

何故かそんな隙間だけで僕の身も心も

支えられなくなってしまうよ。

膝から崩れ落ちてしまうよ。

 

じゃあ

塞げばいいのさ。

何か自分の好きなものやメシや酒をドボドボと

注ぎたくなってしまうよ。

満たされたくなってしまうよ。

 

でも

疲れた時には何故か君のことを

思い出してしまうよ。

思い出してしまうよ。

 

疲れた時には

何故か先に自動で君の事を

思い出してしまうよ。

それで保とうとしてしまうよ。

 

疲れた時には

何故か君の事を

思い出してしまう自分に

嫌気が差してしまうよ。

 

ふざけるな!負けるか!

誰が弱い自分の事を

思い出してくれるか。

支えにしてくれるか。

 

”疲れた”という概念すら

シャンプーの泡と共に耳元を

零れ落ちてはシャワーで

無理矢理流してしまうよ。

 

そうだ歌えばいいのさ。

la la la

la la la

la la la

la la la 

la la la

ダメだ膝から崩れ落ちてしまうよ。

途方に暮れてしまうよ。

 

掴めば

また疲れて

離せば

嫌になる。

いっそ何万回も「疲れた」と

言って消えたくなってしまうよ。

 

シャワーのお湯を

頭から零し

すぐに足元を流れていくけど

それでもお湯はちゃんと透明で

なんだか申し訳なくなってしまうよ。

 

疲れた時には

いつか君が僕の事を

思い出してもらえるよう

まずは今日を生きてしまうよ。

 

疲れた時には

何故か君の事を

思い出してしまうよ。

思い出してしまうよ。

 

疲れた時には

素敵な出来事を

思い出してしまうよ。

僕を満たしてくれるよ。

 

疲れた時には

素敵な君の事を

思い出してしまっても

当たり前のように

 

それは

透明で。