友達少なく 人前が苦手
おまけにいくじなしっていう痛手
背負った坊主の平凡な少年
が唯一必死に注いだ情熱
それは白く塗られたリコーダー
クラスの金持ちかつお利口な
奴らはみんな公園にたまった
おれは家で一人 それを奏でた
練習曲は、魔女の宅急便
尽きることがないアホの探究心
時すぎるのはあっという間で
窓の外見りゃ ほら夕焼け
コンポで鳴るリズムに合わせ
割り箸で机 夢中で叩いてく
息を吹き込んだ ラムネの瓶
まるで笛のように 鳴るメロディ
身近なものが楽器に変わって
古いアパートに音符が散らばっていく
みなハマってたスーパーファミコン
よりこっちのが数倍最高
時はたって気付けば大人に
ハツラツな20代 まるでオロナミン
夢ないやつは下うつむいてる
が俺は相変わらず音を紡いでる
少ない給料で まずはネット
で買った機材のカスなセット
そして、アコギ、カスタネット
の音色が人生の手綱へと
飽きっぽい俺が続けてる
この演奏は誰にもつぶせねぇ
俺はコイツに救われたんだ
見上げりゃ綺麗な夕焼けだった